フォロー

『美と殺戮のすべて』を見てきたのですが、『関心領域』と並んで感想がパッと言えないというか、あえて「近づけない」ような構成をとらないと語れないことがある、という点かな?手法自体は全く異なるのに共通する離人感が出てくるというか。奇しくもどちらもミカ・レヴィ案件。(引用されるナン・ゴールディンのスライドに使われてるとこがある) 物語化を拒みながらも映画になる以上は物語に集約されるみたいなところもあるかしら。不思議なタイトルの由来はわかるようでわからないのだが確かに「それ」に立ち向かうものとしてカメラがあったということなんだろうな。

これだけの密着取材で丁寧に語られればある時代のアンダーグラウンドカルチャーの熱気や現代の運動の怒りのエネルギーがもっと立ち上がりそうなのに、常に感情を寄せ付けない距離があるというか。これはあなたの物語ではない感が人物ドキュメンタリーとしても運動のドキュメンタリーとしても結構異色だと思う。談話としては「初めて話すけど、大事なことだから」の部分とか、他人の性を撮る人間が自分のそれは出さないのはフェアじゃねーなと自分がセックスしてるとこを撮ったってところとかが印象的。でもなぜか身震いしたのは序盤の木々のショットだった。何か圧倒的に厳しいサムシングを感じた。

感想言えないといいつつメモは残す(忘れるから…)

ログインして会話に参加
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。