ゴジラxコング 新たなる帝国について。ほめてはいない感想。
前作は「ゴジラが出てくるところはだいたい良かった。コングだけのところはつまらなかった」と書いてたことすら忘れてるくらいどうでもよかったんですが(髑髏島段階から「コングパイセン」というキャラの消費のされ方がヤダ、「巨獣」の人間性に振るの好きじゃない)頭の悪い「おこったぞー!」の大雑把さにシフトしてるこっちのほうがどっちつかずだった前作よりは好き。ダメ出しさせないくらい全方面に「見たことある」をひたすらサイズアップし、カイジューモリモリにして代物を「どうだーっ」と自信満々に突き出して堂々とヒットさせてるアダム・ウィンガードの胆力に学びたい。
とはいえ19世紀SFまで戻るのかよというか80年代アドベンチャー映画的な雑みは予想外に良かったと思う。しかしまあ「こういうのは筋はあってなきに等しい、とはいわず、アクションのために用意する筋としてつまらない、が正しいと思う」という感想もまた変わらず。
やはり我が家ではキングオブモンスターズが解釈一致なのである。最高かっこいいゴジラを撮るんじゃという覚悟が決まっていたし、わけのわからんものだから神なんよという態度があった。超自然の暴力性に役者の顔力で立ち向かうあのあり方が私は好きです。