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「遠い声、静かな暮し」良かったな。良かったけどU-NEXTで見るとVHSっぽかったので(綺麗になってこれなのかもしれないが)小さい画面で見たほうがよかったかな…
とはいうものの、そんなにバキバキである必要はない、むしろそのガビガビっとしたところも断片で綴る「彼らはそこにいた」映画として気持ちが引き寄せられた理由になるかもしれない。擦り切れて折り目のついた色褪せた写真みたいな感覚で。

幸福な時間なんてほとんどない、暴力的な父と耐える母の間に育った3人のこどもたちの「父がいたとき」「いなくなってから」(タイトルの出し方すごく良かった)話が淡々と語られる、本当にそれだけなんだけど(この映画の女に威張り散らかす男たちは割と旧作邦画の男たちと似てるとこがあるのね、時代も40-50年代が舞台で私がよく見る映画の時代と近いしね)私たちはこうして生きてきた、が時系列バラバラに動いていくのが見事な移動撮影で「建物の記憶」として映されているのがとてもよく。人が映ってない声だけのシーンほど胸打たれるの。何を見ても何かを思い出す。

みんな何かと歌いまくるのはもちろん物語の進行上でもあるんだけど、実際そうだったんだろうなあ、という感覚がある。みんなそうやって生きてきた。

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