ハロウィン・キラー、悪くない。特に変な映画じゃないのに変なもの見てる感。色々おぼつかなさはあるのだが(ギャグとシリアスの境がないので話運びがガタガタしてる、説明もごちゃついてる、撮影が鈍臭い)あんまり見たことないマンデラエフェクトネタをやってて、引用は引用を言及する潔さで、こういうのは悪くない。全体にわたしの知ってるホラーコメディのマナーと違って、ノリがよくわからないのだが、とにかく最後まではいけてしまう。持つべき友は天才科学者だよね!
今の若い真面目な子たちが80年代のスラッシャーや学園映画見たら普通に野蛮すぎてドン引きするよね、というタイムトラベルによるカルチャーギャップコメディと「殺人鬼は誰だ」のサスペンスはあんまり噛み合ってないんだが、堂々とやってるので見られてしまうのだった。
ジャンル御本家「ハロウィン」を再構築した「スクリーム」を未来の映画として提示しつつ「アホな行動をする若者がカーチャンなので止めねば!」という若い娘さんのわちゃわちゃ、という当然BTTFをベースに思いついたことをハロウィンホラーとしてやってみました。という以上でも以下でもないんできちんと哲学のあるハッピー・デス・デイみたいな傑作にはならないけど、これはこれで楽しかったよ。