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『ダークグラス』を見たのです。日蝕で始まるアヴァン、主人公の赤い唇のなんとも言えない尋常じゃなさ。からの四つ打ちのシンセサウンドが乗ってきてグイグイいくわよー!な殺人シークエンスのえげつなさ、ルビー色の血の大盤振る舞いでグイッと引き込む冒頭、さすがショック演出のベテランの風格ってこうだわよね、めっちゃいいのでは?とか思ってた。少なくとも事故後の生活立て直しのあたりまでは傑作の予感さえ覚えてた。怖がらずに生きるのよ!という話になるのかなと思って。

が、ゆるゆると真面目にトンチキに振れていって、ズコー!の連続に…ピンチの作り方がシュールすぎてそれ要る?なシークエンスだらけに。終盤では完全に緊張感はゼロになり半笑いで終劇あるいは襲撃。そんなネタ使いありですか?

でも紳士な映画ではあるので無駄な性描写とかないし主人公が娼婦であることを悔い改めるべきこと描写には一切せず、良い客もいれば最低な客もいるだけ、警察や医者も彼女をいじめない、少年も事情をサラリと理解する。そういうのは案外貴重で好きよ、無駄な意味から離れる態度にまっとうさが現れる。

しかしもうちょい「2人だから」の立ち向かい方を作っても良かったんではとは思うが。それを求めるべき監督ではないとも思うが。

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