『フィルム時代の愛』をU-NEXTで。意味的なとこはさっぱりわからなかったのだが(なんだよその愛って)わからなくていい映画なのだと教えてくれる第二章の謎のフィルムの魔というかほぼ恐怖映画のパート(なんにも映らないのに謎に怖い)がやたら面白い。90年代の物騒さが(差し入れられるVHSの真ん中にはソナチネが!)断片だけ、ほとんど人が出てこなくて誰かのいた痕跡だけ映る。回り続けるガラス瓶、割れた窓、何かの痕、回り続ける椅子、エレベーター、どこかでみたような不気味なイメージ。が特に話にも繋がってないように見える。なにこれ。
第三章(フッテージに別の字幕をつけることで異なる物語を描く)や第四章(俳優を映さない形で音声では第一章を反復しつつ微妙に捩れを作る)の遊び方は中途半端に意図がわかるので逆にそんなに魅力的には思えなくて、でもこのパートも「なにが映画を映画にするのか」のコメンタリーにはなってる、かも。わかりそうでわからないほうが気持ち悪いのだな。あと第四章は手持ちカメラのグラグラで酔ってあと10分あったら吐いて倒れてたかもしれない…ので短くて助かりました…
わけのわかることが全てではないのだよなー、それが映画なのだよなーとか思った。