運命のダイヤル、オールドファンにも今の映画が好きな人にも中途半端な映画だと思うんだけど、全然悪くないし、概念としての「インディ・ジョーンズ」を成り立たせるならこれが妥当なラインとしか言いようがないんではないでしょうか。決め技を後継者に譲っての引退試合、花束贈呈でお疲れ様でしたー!みたいな。
特に思い入れなし、でもレイダースマーチだけは大好き!という私からみると「こんな感じよね」と正しくないけど価値のある文化財レプリカを再現してる感じというか。「なんか微妙に違うけどこれはこれでモッサリのんびり大味なとこは再現できてるからいい仕事なんじゃないかなー」って思いましたよ。多少は現代的に表象に気を使っていて、でも限界はあるな?を最大限真面目に取り組む姿勢で可能な範囲でカバー、役者の良さを引き立てて守ることに徹するマンゴールド(エゴを感じさせないのが個性になってる人よなーと思う)映画だなーという感想。
面白いかどうかでいくとそんなでもないけど、そもそも引っかかりのないインディ・ジョーンズなんてインディ・ジョーンズではなくなってしまうからそもそもIPとしての魅力と「今」が合わないんだよな。このくらいのガワだけで本当は何にもない話ありつつ1969年設定で裏づけしたのは割とよいアイデアだったのはなかろうか。