『悪魔がみている』を見ていました。ロモーラ・ガライ監督脚本(出演はしてない)のホラー。この人、こんなガチなの撮る人だったのか…(どういう意味でガチなのかは多分見たらわかる)
フェミニストホラーなんだけどフェミニストホラーと位置づけていいものかどうか迷うような怪作になっていて、なかなか面白かった。多分一般には男性はもちろん女性にもあんまり受けないと思うんだけど、なぜこれが特別に厭で残酷な話に見えるのか?と考えてみるとソワソワしてきます。
ホラーにおける悔恨は呪いとほぼ同義であるのはみんな知ってるよね。不条理な虐待を受けることも見慣れているはず。でもその対象がいつも見慣れてる存在じゃなかったら?しかも不条理じゃないよ?なのになんでこんな厭な気持ちになる?
とホラーが割と好きな女性の立場として混乱してしまうのが逆にフェミニストホラーとしての新味なのではなかろうか。そういう意味でもアレック・セカレアヌを主演に置いているのが面白い捩れを感じさせる。そしてセカレアヌさんは十分以上にそれに応えている。なんとなく『ラスト・ボディガード』でアリス・ウィノクール監督がマティアスさんにやらせたことと近い雰囲気かも、いや話は全然違うけども。
なんともいえない気持ちになりたいときに、どうぞ!
なんか久々に2016年くらいの良い感じにいろんな未公開映画見てた頃のワクワクを思い出したわよ。