魅力や意味を感じるので…)でも、野生の炎を燃やし続けている存在をこのように理解しようとして、でも「理解されない」し、「理解される」のか、というのがすごくよかった。
著者はメイベルに対して、自分のタカだと言う自信もあるけれど、悲しみに寄り添ってくれる存在としての依存もあるし、そして、最終的には鳥と人間という異種間での共同生活だから、メイベルが飛び立ってしまうと凄まじい不安に襲われてしまう。逃げようと思えばタカは逃げてしまえるし、なんか気に入らないなあと思ったら長いこと帰ってこなかったりとか…。ペットらしい「甘え」よりも、狩りができるという強さを持っているが故に、選択肢がタカ側にもかなり豊富に用意されている、と言うところに、共同生活の危うさがあるのがとても良かった。
タカのふくふくした描写や、人間がとにかくわずらわしいとか、自然の描写とか、外国の話なのに手に取るように感じられた。
この著者のハヤブサについての本もあるようなので、こっちもまた読んでみようと思う。