ちょっと遅れたが、この論文、Scott Ma "Fantasies of Europe, fantasies of Japan: Isekai and the narrative logic of Japanese Occidentalism" (2023)を読みおえた。
背景文脈である三宅利夫のオクシデンタリズム議論があまりに雑だったので、そっちの方にドン引きしたんだが、Maは三宅よりは作品読解をうまくやれている。ヘタリア言及は、三宅(要はイタリア在住だからこれ論じたんだろう)の先行文献依拠かな。一瞬でてくるだけ。
Ma論文は、異世界ものの00年代セッター作品としてのゼロ魔と、異世界ものミームが増えたあとでの約10年後の作品リゼロの対比と、共通する日本vs西洋の構図を見る、という構図の作り方が上手い。