世の中の大半の読書家は、小説愛好者であるか、人気批評家の文章読むのは好きといった層にとどまる。
これだと、批評理論を援用しているタイプの文章を読めなくなるし、噛み砕きやすくアダプトされた言説を無限に読み続けることになる。「専門書はちょっと」とか言いながら。
(そして世の大半の人は独習でそれらを突破するところまでは行けないので、「どの学部をでたか」がリテラシーに規定的にはたらく)
こうしたアダプト言説ばかりを読んでいると、日本の文芸秩序のドメスティック産業の中で棲む魚みたいになるんだよな。だが、それ以上のスキルをどう手に入れるか、というところで壁がある。