私の大切な親友は、かつて、「生誕&生存おめでとう」とプレートに記されたバースデーケーキを贈ってくれた。うつになって病人としてなんとか生きていた私に、その概念はとても新しく沁み渡った。嬉しくて今後忘れ得ない言葉だった。
櫻井敦司の人生は現在完了(現在に至るまで生きてきた)ではなく過去完了(過去のある時点に至るまで生きてきていた)になってしまった。でも一種の真実として、彼は生きている、ということを原形で抱いていきたい。そう思えたので詠んだ。
「原形と過去完了のどちらでもあなたの生が燦然とある」
生まれて生きてくださって、ありがとう。
#短歌
生存の時制の話でした。