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『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』について 

ミシェール・ヨー演じる主人公エヴリンは初期稿では男性キャラだったという記事を読んだのだけど、確かにそう言われると彼女の夫(つまり初期設定のままだったら”妻”になるはずだった)ウェイモンドは直球のヒロイン的キャラクターだ。ヒーローとヒロインというバイナリーな捉え方もどうなんだ、というのは『マトリックス』及び『~レザレクション』でもやっていたけど、EEAAOが今日的『マトリックス』の再解釈的作品であることを考えても、ここは主人公が女性になったことで意識的にそうした部分なんだろうな。とにかくキー・ホイ・クァンは極めて可憐にウェイモンドを演じており、素晴らしい。ミシェール様の「欠けたところのあるヒーロー」も、これを若くない女が演じるのはまだまだ意味があるよなと感じさせられた。マジなハードボイルド探偵ものとかもやってほしいなー。

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