#浪曲
【隼人とはる乃二人会】2024年5月11日(土)13:00~15:40@木馬亭
隼人・さくら「鯛」(桂三枝作)
はる乃・道世「将軍の母」
~仲入り・抽選会~
はる乃・道世「英国密航」
隼人・さくら「南部坂雪の別れ」
3月の定席で「おっ」と思った隼人さんとはる乃さんの二人会。隼人さんは一昨年の花形演芸大賞の金賞受賞、はる乃さんは昨年の同銀賞受賞。ともに二十代で10カ月しか年が違わないという若さ。若々しい力強い声に圧倒される会だった。しかもほぼ満席の盛況。
隼人さん、一席目は桂三枝の新作落語の浪曲版。いかにも上方の芸人さんという感じ。面白かった。
はる乃さんはいつも通りの本当に美しい声に聴き惚れる。こんなふうに歌えたらどんなに気持ちがいいことか。
圧巻だったのは隼人さんの二席目。討ち入り前に浅野内匠頭の未亡人を訪ねる大石が、未亡人にも本心を告げずに雪の南部坂を去っていき、じつはその夜に討ち入りが、という噺。素晴らしい声量と、入魂の演技で、節のパートすべてで拍手が起きる。終盤の盛り上がりの凄さ。テンポよくぐんぐん畳みかけていく。思わず足でリズムをとりながら、すごい声節の中に吸いこまれてトランス状態一歩手前というくらいに聴き入った。ものすごい迫力だった。やっぱりいいな、隼人さん。