【木村勝千代独演会】2023年7月15日(土)14:00~15:30@アートスペース兜座

勝千代(美舟)「安兵衛道場破り」
トーク(勝千代+杉江松恋)
~仲入り~
勝千代(美舟)「まつり浴衣」(清水一朗作)

6月の木馬亭でハートを射抜かれた勝千代師匠の独演会にはじめて行ってきた。ぜんぶで20人くらいしか客がいない小さな空間に、マイクなしで。なんて贅沢な会。
浪曲初心者ゆえにどう表現していいかわからないけど、その節回しがなんともいえない細かさというか、人間じゃないみたいに美しい。裏声部分もコロコロと。ただただうっとり聴き惚れた。こんなふうに歌えたらどんなに気持ちがいいだろう……(妄想中)。せりふの部分もかっこいい。そして曲師の美舟さんも、今日も真っ黒のお着物で素敵だった。

一席目はコミカルに。二席目は落語の新作を多数手掛ける作家さんの作品らしかった。たしかに落語でもよさそうだけど、最後の部分、あれは歌い上げるからなおさら心に響く気がした。あの場面で終わるのもいいなぁ。あのあとどうなったんだろうと想像を掻き立てられる。とにかく途中からハンカチの出番がありすぎた。

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浪曲って、ちょっとジャズボーカルのライブみたいな趣もあり、ひとりミュージカルの感じもあり、で、物語を聞く楽しさもある。うまく言語化できないけど不思議な魅力。

いつも来ているという年配の男性がすごかったな。勝千代師匠の節のワンフレーズに対して、いきなり「松太郎!」と声をかけるから何かと思ったら、本当に勝千代師匠の師匠である松太郎師匠独特の節回しだったらしい。そのさらに先代の師匠の名前で声をかけた場面もあったし、待ってました、はもちろん、名調子、たっぷり、今日は綺麗、うまい、声がいい、とかいっぱい声をかけていた(^^)。よっぽどお好きなんだなー。

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