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『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ/ハヤカワepi文庫)を読んだ。第一部、第二部までは不穏な雰囲気の青春群像という印象だったが、第三部のエミリ先生の独白で読者の世界認識を一気に瓦解させてしまう構成が見事で、序破急という言葉が浮かんできた。

カズオ・イシグロは臨床の描写が凄まじくてソーシャルワーカーの職歴を思わせる。『クララとお日さま』は冒頭しか読んでいないが、生命倫理への関心が強そうだ。

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