練習用にともらった名古屋帯や袋帯。
名古屋帯の1本は、あきらかにお太鼓部分に何かのしぶきがかかって、そのままシミになってしまったのだろうものがあった。
おそらく祖母の帯だと思うけど、鷹揚な人で、我々孫が高価なものを壊してしまったりしても「あらまあ」っていうばかりでちっとも気にしなかったのを思い出す。
お太鼓部分なので、きっと人に何か飲み物でもかけられてしまったものなのだろうけれど、いいのよ服は汚れるものだから、とかなんとか言って、クリーニングもろくにせず、自分で拭いて終わりにしてしまったのだろう。
祖母らしいな、と帯を眺めながら思った。
#着物