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相澤、英語喋れるってよ。

高校時代あんまり英語喋れなかった相澤。
山田の中ではそのイメージで固定されてんの。
2人で街ブラしてた時外国人観光客から声かけられる。
山田が返事をするより先に相澤が英語で道案内しちゃうの。
つたない英語だけど普通に会話してる。
「え!?ペラペラじゃん!?英語苦手だったヨナ…!?」
「彼氏が教えてくれた。」
ちょっぴり恥ずかしそうにノロけてきて、彼氏をいる事実を知った山田。
なんだよ!今日は俺とデートじゃないの!?と泣きそうなハートになるも、表面的にはニコニコにっこしで
「へぇ〜!恋人いたのかよ!挨拶したいし今から呼んでよ!」
と無茶振り。
相澤ちょっと困った顔するもスマホ取り出して呼び出してくれる。いい奴。
「1時間後なら来れるって。」
「へぇ〜!!」
呼び出せっていった癖に、来んなよ!と思う山田。小さい。

居酒屋集合となり山田と相澤が先に飲んで待ってると金髪翠眼高身長細マッチョのお兄さんがやって来る。
「ショータ!」
子犬の如きワンワンキャラで相澤のほっぺにチュッチュッしながら英語で愛を囁きまくる彼氏。
山田ぽかーんとしてる中、まんざらじゃない顔した相澤が「こら」と叱るも止める気配はない。
恋人繋ぎした2人が目の前で「あーん」とかやってるのを見せつけられて脳みその処理が追いつかない山田。
「えぇっと、2人のご関係って……?どこで知り合ったの?」
「道に迷ってたらショータが現地まで案内してくれたんだ!こんな女神他にはいないよ!」
とめっちゃ流暢な日本語で説明する彼氏。
「初めて会った時はコイツ日本語喋れなかったし俺も英語苦手だから一緒に行くしかなかった。次会った時にはすごい日本語上手くなってたけど。」
「愛の力で乗り越えたよ!」
(いや絶対悪質なナンパだろ……)
巧みなナンパ技術で見事ゲットされてる相澤。
その後も2人のイチャイチャをツマミに飲むほかなく、山田ぷんすか丸。
帰りも相澤の腰に手を回して歩く彼氏。相澤も当たり前のように受け入れてる。
ラブラブすぎて付け入る隙がなく山田は香山を呼び出して酒に飲まれるのだった。

数ヶ月後。
久しぶりに相澤を飲みに誘う山田。
ふたつ返事でOK貰えて「あー、まあ彼氏呼びたかったら来てもいいし。」と謎に気を使う。
「いや、別れたからいいよ。2人でいこう。」
「へ!?あんなにラブラブだったのに!?」
外じゃラブラブだが家じゃ暴君だったのか!?と山田が冷や汗たらりするも相澤はなんてことなさそうな顔。
「仕事で日本に来てただけだからな。また仕事の関係で母国に帰ったよ。」
「えぇ〜そんなあっさり……」
「付いてきてくれとは言われたが、俺にも生活あるしな。そこばっかりはしょうがない。」
「遠距離でもねぇの?」
「現実的じゃないな。」
「ふぅん。」

山田は数ヶ月前に会った彼氏を思い出す。

金髪翠眼高身長細マッチョ

「んじゃ、俺が相澤にアタックしてもいい?」
「は?」
「見た目はド被りだろ?俺ずっとお前のこと好きなんだよね。」
「……」
ポカン顔の相澤ボボボっと顔を赤くする。
子犬系彼氏にいくらじゃれつかれてもこんな赤くならなかったのに。
「え、え。なにその反応。」
「べつに」
「え。めっちゃ赤いじゃん。」
「アタックしたいならすりゃいいだろ。」
「え?いいの?俺だってチューとかしちゃうよ?子犬系彼氏に負けねえくらい甘やかしちゃうよ?」
「……したいようにしろよ。」

こうして茶番が始まるのであった。

因みにこのマイ→(←)相のざわは当然変態なので
居酒屋で彼氏といちゃついてる時に
好きな奴(山田)の前で好きな奴(彼氏)といちゃついてるとこ見られてる、、、!!
と勝手に興奮している。

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