続き。
食べることと出すこと
https://www.igaku-shoin.co.jp/book/detail/108713
「人前で恥をかくと、他人に服従しやすくなる」
“支配欲を満たそうとする人は、自然と、人に恥をかかせようとする。いじめをする子どももそうだし、女性を辱めようとする男性もそう。
昔は、新人社員は宴会で恥ずかしい芸をさせられたが、それも、恥をかかせておけば、あつかいやすくなるからだ。だから上司は、芸をやらないことを許さない。
「態度のデカいやつだ。恥をかかせてやる」などと陰口をたたいたりするのも、恥をかかせればデカい態度はとれなくなるということを、じつはみんなよくわかっているからだ。
「恥」というのは、じつにおそろしい。
そして、排泄と恥は強く結びついている。”
第5章 出すこと
#読書
この後クンデラの『出会い』(評論集)を例に取っていて、昔読んだ『冗談』(小説)も、そういうところがあったことを思い出した。
権力勾配、傾斜があるところ(どこにでもある)、放っておくと支配欲がどんどん増大していく。
「豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失である」
折々のことば:2330 鷲田清一https://www.asahi.com/articles/DA3S15244748.html
“国家の金属的な冷たさを押しつけられて、人びとは対照的に血肉をそなえたものへの愛に飢えるようになった。この現象はまだしばらくは終わるまい。現状でもすでに破滅的な結果に見舞われているのだが、今後もまだ苦痛にみちた驚きが待ちうけているかもしれない。”
#読書
根をもつこと(上)https://www.iwanami.co.jp/book/b246899.html
政府の初動の遅さと東京一極集中は関連しているのでは、と思う。
“国家は冷たい存在で愛の対象たりえない。その一方で、愛の対象たりうるいっさいを抹消し解消する。かくてわれわれは国家を愛せよと強いられる。ほかになにも存在しないから。これこそ現代人に課された精神的な呵責である。”
おそらくこれが、各地に出現し、大衆の度肝をぬいた指導者という現象の真の原因である。目下、あらゆる国で、あらゆる大義の名のもとに、個人的な忠誠をよせられる人間が存在する。国家の金属的な冷たさを押しつけられて、人びとは対照的に血肉をそなえたものへの愛に飢えるようになった。この現象はまだしばらくは終わるまい。現状でもすでに破滅的な結果に見舞われているのだが、今後もまだ苦痛にみちた驚きが待ちうけているかもしれない。いかなる人間素材からでもスターを製造するハリウッドでは周知の技術のおかげで、いかなる人間でも大衆の讃美を手にいれられるのだから。”
大谷選手のグラブ寄贈、外国人学校は対象外 落胆と批判、一転寄贈を検討
https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1047457.html?s=09
“県内の外国人学校関係者は「学校には大谷選手の活躍を知っている子どもも多い。とても良い取り組みで、楽しみにしていたけれど、寄贈の対象でないのであれば寂しい」と残念そうに話した。
こうした関係者らの声を受け、同社は現在、外国人学校などへの寄贈についても検討を始めたという。神奈川新聞社の取材に、広報担当者は「まだ対象となっていないが、進展があり次第、ご案内したい」としている。”
“人間が永遠なる運命を有するという事実は、ただひとつの義務だけを要請する。すなわち敬意という義務を。この敬意が虚構ではなく現実において具体的に表明されてはじめて、義務はまっとうされる。さらに人間の地上的な欲求という媒介によらずして、この敬意が表明されることはない。”
“この点で人間の意識が変化したことはない。何千年もまえのエジプト人たちは、死後に魂が「わたしはなんぴとも飢えで苦しむままに放っておいたことはない」といえるのでなければ、魂の義しさが認められることはないと考えていた。すべてのキリスト者は、ほかならぬキリストの口から「わたしは飢えていたが、あなたは食べものをくれなかった」と宣告される危険にさらされていることを知っている。だれもが進歩というと、まずは人びとが飢えに苦しまないような人間社会の状態への移行だと考える。”
“自分に救う手立てがあるときに、だれかを飢えの苦しみのうちに放置しない。これが人間に対する永遠なる義務のひとつである。”
電信柱の天辺にからすが一羽ずつ止まっている。その電信柱の列の途中に中くらいの大きさの、おそらく猛禽も混じっている。名前はわからない。
宮城や福島で炊き出し100回、なぜならそれがジハードだから。被災地でカレーをふるまい続けたムスリムたちの話2017.12.28
https://www.refugee.or.jp/fukuzatsu/shihotanaka01?s=09
“でも、コーランを開いたらたまたま「ジハード」の節が出てきたのです。ジハードは「聖戦」と訳されているけれど、本当の意味は「努力」。最大の努力という意味があります。
そのとき「今こそジハードをするべきだ」と思ったんです。そのことを妻に説明すると、彼女もすぐに納得してくれました。それで被災地支援に行く力をもつことができました。あと安心感ですね。どんなことがあっても大丈夫だと思うことができた。”
“また、これも報道に関することですが、メディアはオウム真理教のことを「過激派仏教」や「仏教原理主義」とは言わないですよね。仏教から外れた人とは言わない。宗教ではなく、日本社会の問題と関連付けて報道します。にもかかわらず、イスラームの話となると「イスラーム原理主義」や「過激派」となってしまう。イスラームへの偏見に対するメディアの責任もあると思います。”
聞いていて印象的だったところ。
正確ではない。
“心理療法を行う人(カウンセラーやセラピスト)は目の前のクライアントを「◯◯障害の人」とみなすのではなくて、「何処其処の病院で◯◯障害と診断名をつけられた人」とみなすことができれば、診断名による功罪の「功」の部分(診断名をクライアントに対する大きな理解として使う)を最大限に活かすことができるようになるだろう。”
https://radiko.jp/share/?t=20240105123157&sid=HOUSOU-DAIGAKU
“私は「昭和天皇論」を同時に始めていた。それは、一部には「極悪非道」といわれ、一部には「無私無垢のひと」といわれる裕仁天皇を等身大で理解しようという試みであった。私の中の「昭和」が私を突き上げ、私はほとんど狂わんばかりにして、長大な昭和天皇論を執筆した。エスタブリッシュメントだけが読む「内部雑誌」に執筆されたそれは一部に反響を生んだが、知る人は少ないと思う。”
安倍氏国葬、名簿黒塗り「妥当」 政府主張、行政不服審査にhttps://nordot.app/1115939595012899586?s=09
明らかにしてほしい。
>内閣府は理由を「同じ属性にありながら推薦されなかった者が明らかになる」「業務の適正な遂行に支障を及ぼす恐れがある」などと説明した。
読んだ本 これから読みたい本のメモ 思うことなど トランス差別に反対しています