ポジショナリティの相違を超えた共通の了解や協働はいかに可能なのか?
https://book.asahi.com/jinbun/article/15294664
“社会において、ある人がどのような位置(ポジション)にあるのかは、現在の問題で、すでに配置されてしまっている事柄です。その位置については、客観的に認識することが必要です。ポジショナリティは集団的利害という“事実”を基盤とした視点のため、このような現状分析において大きな力を発揮します。
しかしそれは、未来永劫、私たちが現在のポジショナリティに拘束されることを意味しません。人びとのポジショナリティは属する集団との社会的結合のありようと、集団間の権力関係(権力的な利害関係)によって規定されているに過ぎないのですから、集団間の抑圧関係や不平等が改善・解消されれば、それぞれに属する人びとのポジショナリティもまた変わりうるのです。”