以前知った本。面白そうなので読んでみたい。
あとがきたちよみ
『男性学基本論文集』
https://keisobiblio.com/2024/01/24/atogakitachiyomi_danseigakukihon/
“男女間の差異に焦点を当てるアプローチのもうひとつの限界は、これらの研究が、ジェンダーに関する本質主義的な解釈を暗に強化してしまう可能性があるということだ。本質主義的解釈とは、ある特質を、集団やカテゴリーの固定化され本質化された要素として扱うことを意味する[Martin 1994]。そのような特質が生じるのは、生物学的要因あるいは社会的要因のためであるのかもしれないが、その要因が何であるにせよ、そうした特質は、ある集団やカテゴリーに際立った要素として扱われるのである。男性と女性を対比するような研究課題の設定は、男性はよりXであり、女性はよりYであるといった結論を容易に導くことになる。しかし、ここでの問題は、そうした研究の結果それ自体ではない。そうした解釈が、両性の間の権力関係を構築・強化することにより、女性と男性に対するステレオタイプと制約を強化するようなやり方で用いられかねないことが問題なのである。”