『ユダヤとイスラエルのあいだ  民族/国民のアポリア』その1
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“「近代国家が明治に発足するのに合わせ、近代的戸籍は明治五年、一八七二年に壬申戸籍によって始められた」。「ここに初めての「日本人」、いわば「原日本人」が誕生した。これは「真なる日本民族」的実体を意味するのではない。むしろ正反対に、民族的実体とはまったく無関係に、壬申戸籍発足時において「日本」に「居住」していた人間がすべからく登録対象になったのだ」。

「朝鮮半島や中国大陸やその他の東南アジアや南アジアなどから渡来して居住していた」「海外出身者」と「その子孫も無差別に登録を迫られた」一方で、「アイヌ民族をはじめとする北方所詮住民や出島など特定の居留地在住の「外国人」」は「除外」された。”

『ユダヤとイスラエルのあいだ  民族/国民のアポリア』その1
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 “このように恣意的なものであり、「血統主義を守るため政府が固執した戸籍至上主義」であるが、そもそも「起源において血統主義を裏切っていたのだ」。ではなぜ日本政府はその戸籍に固執するのか。

 「戸籍研究者の佐藤文明によれば、それは端的に「天皇教徒名簿」あるいは「皇民簿」だ。なぜならば、天皇および皇族は、「皇民」たちが帰属する対象であるため、戸籍には入らないからだ。したがって、戸籍は、厳密には国家への帰属ではない」。”

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『知っていますか?戸籍と差別』
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 “日本特有の戸籍制度は、女性、婚外子、外国人、被差別部落出身者などへのさまざまな差別をつくりだしてきた。戸籍の歴史・仕組み、差別の実態、個人情報保護の国際的視点からみた問題点などをイラストを交えわかりやすく解説。”

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