『賢人と奴隷とバカ』その3
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「アナーキズムの精神というのは、たえず民主主義的な、社会主義的な政府を維持するために必要だと思います。なぜなら、相談してつくった政府でも、政府はみな独善的になっていく。人民の意志に反し、人民の利益に反することをするようになります」。
「アナーキズムは個人主義ですからスターリニズムにはなりません。スターリンの場合、社会主義国家を守り発展させようという<組織>が問題でしょう。そのために個人がどうなるかといえば、ちょっと待ってくれ、先になればいつかいい日がくるだろう、いまは我慢しなさい、です。その「いま」はいつまで続くかという問題。「歌う明日Le lendemain qui chante」の明日はいつ来るのか。アナーキズムは、「歌う明日」が来るだろうではなくて、今日歌わなければだめだということです」。
『日本文学史序説』補講https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480094896/