自己責任について
『自己責任の論理』(庭山慶一郎、一九八〇年)を例に
“この本で庭山は、民間企業および納税者の立場から、政府に行政改革を求める主張を展開する中で、〝政府の〟「自己責任」を問題にしていました。
つまり、「政府があれこれ民間に口出ししたり、〝一般消費税〟などといって国民から税金をさらに搾り取ろうしたりする前に、まず政府の側が行政改革を行うことで、政府が自己責任を果たすべきだ」という主張だったのです。”
“それが、現在では、「みなさん、自分の世話は自分でしなさい、政府をあてにされても困る」という意味で、国民一人ひとりの「自己責任」を政府が問うようになっています。”
“「自己責任」を問う主体と客体の関係が逆転しているのです。”
従順さのどこがいけないのか
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