“でも、私は、女たちの知恵を尊ぶカルトをつくるのは好きじゃなかったし、今でも、そういうのは好きじゃありません。男たちの知らないことを知っていると、誇らしげに言うのは好きではないのです。女たちの奥深い、非合理な知恵とか、女たちが生得的にもっている自然についての知識とか、そういうのを誇りたくないのです。そういうことをすると、非常にしばしば、女性は原始的で劣っているとする男性上位主義者たちの考えを増強する結果に終わります。女たちの知恵は幼稚で、原始的で、根っこを下っていった先の暗闇にある。一方、男は地面を耕して、光の中で花を咲かせ、穀物を実らせる、等々というあれです。”

 “「闇にその名をきくやつがどこにいる?」とコケは言います。これは堂々たる修辞疑問文です。
 しかし、テナーはそれに答えます。彼女は言います。「わたしは問いつづけるわ」そしてつけ加えます。「わたしは闇の世界に十分長く暮らしたんだもの」”
女たちが知っていること

私と言葉たち
アーシュラ・K・ル=グウィン 著
谷垣 暁美 訳kawade.co.jp/sp/isbn/978430920

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「女性ならではの感性」の雑さ 褒めているようで、見下しているものasahi.com/articles/ASRCS3VM7RC

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