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暇つぶしに、柳沼重剛編『ギリシア・ローマ名言集』(岩波文庫、2003年)読了。ここは長く書いても良いから、いくつか気に入った名言を引用してみよう。
(1)「何が難しいか」と問われて(タレスが)言うことに「自己を知ること」
「何がやさしいか」と問われると、「他人に忠告すること」
「これまでに見たものの中で珍しいのは」と問われると、「年老いた専制君主」(55頁)(ディオゲネス・ラエルティオス『ギリシア哲学者列伝』第1巻)
(2)「不正の極地とは、実際には正しい人間ではないのに、正しい人間だと思われることなのです」(66頁)(プラトン『国家』)
(3)「あらゆる戦争は、起こすのは簡単だが、やめるのは極めて難しい。戦争の始めと終わりは、同じ人間の手中にあるわけではない。始める方は、どんな臆病者にもできるが、やめる方は、勝利者がやめたいと思う時だけだ」(134頁)(サルスティウス『ユグルタ戦記』)
(4)「山々が陣痛を起こして、あほな鼠が生まれるんだろう」(136頁)(ホラティウス『詩論』)←これ、「大山鳴動して鼠一匹」の元ネタなのだそう。中国の諺じゃなくて、ローマだったのね。びっくり。昔の人の翻訳は格調があって、凄いなあ(それだけ漢籍の知識が「常識」だったんだけど)。

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