「人間というものはよほど意味を求める欲求が強いらしく、苦悩しつつある時でさえ、そこに何ほどかの意味を感じたいらしい。いったい何のために毎日こんなに苦しんでいるのであろう、と彼はつぶやく。苦しむことで何事かが得られるなら、何かの目的が果たされるなら、苦しみもまだ耐えやすいのだ。」p.133
『生きがいについて』には上記のような一文があります。そして、その「苦しみの意味」をジェイムズが描く「回心(Conversion)』によって得た愛生園のハンセン病患者たちの実例が描かれます。
このテキストは『宗教的経験の諸相』の内容が確かに日本でも起き、人の苦悩を解決したという証(あかし)になっています。