#読んだ本 ⑤
『ミッテランの帽子』
アントワーヌ・ローラン 著
吉田洋之 訳
新潮クレスト・ブックス @shinchocrest 刊
ひょんなことから“ミッテランの帽子”を手にした人々が人生の節目を迎える=これまでの自分と向き合う物語が編まれた連作短編集。
ミッテラン時代のフランスで、実際に放送されていた番組などのディテールも細かく描写されていて、きっと原文で読めたら筆者のウィットに思わず「ふふふ」と笑ってしまったりしたことでしょう。
そこまでのフランス語力がないのが残念。
この作品の中で、運命は“ミッテランの帽子”によって転がりはじめるけれど、たぶん人生は些細なことで転機を迎えるものなのだと思います。
その“些細なナニモノか”を見逃さないようにしていたいものです。