最序盤から伏線はあったけど、ここ数話で正ヒロイン(正ヒロインではない)のピンク髪がご都合主義的な「超人」ではなく、過去(=弟の死)に悩み傷つく血肉の通った「ただの人間」として描写されてるのがとても良くて好きだ。だからこそどん底状態だった主人公の苦しさに共感して手を差し伸べられたのだろうし、その行動に説得力が生まれる。ピンク髪の優しさはある種の代償行為(明らかに主人公に死んだ弟の面影を重ねてる)で欺瞞に満ちているのだけど、故に「人間としての行い」であり、同じ地平で苦しむ主人公を救い、今よりも少しだけ良い/善い場所(=バ先のコンビニ/釣りコミュニティ)に導く「光」たり得る。『ネガポジアングラー』は徹頭徹尾「人間/釣り人」の物語なんだな、と。