アレクサンダー・ペイン『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』をU-NEXTで観た。
かなり良かった。「欠落を抱えた人間同士の交流」というその気になればいくらでも湿っぽくできそうな題材を、抑制の利いた演出で描いておりとても好み。
何か特別なことをしてるワケでもないのに、すべての要素が収まるべき場所に収まり「映画的なるもの」を浮かび上がらせていく。
70年代のアメリカ映画——具体的に言うとハル・アシュビーのようなアメリカン・ニューシネマの傍で活動していた演出家を愛する人間にとってはかけがえのない作品になるのでは。
今、何か「良いアメリカ映画」を観たいと思ったら迷わずこれを選べばいいと思う。