マーティン・スコセッシ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』観た。普通に長いよ。この題材なら尚のこと二時間程度にまとめたほうが良かったのでは。
いわゆる「社会派作品」にたっぷり三時間以上の尺を使って重厚感/説得力を出していくスタイルから、80歳の老人のジャーナリズムに対するあまり宜しくない欲望を感じて微妙な気分になる。もっと軽くていいんだよ。
祝祭的な場面と陰惨な暴力シーンがシームレスに繋がる編集の妙や、所々の強いショットには唸るけど、全体としては間延び感が強いし、なんか画面に映す死体の数ケチってません? どうせ残酷西部劇をやるなら、マッカーシーの小説みたくもっと徹底的にやって欲しい。
俺は圧倒的に『カード・カウンター』(製作スコセッシ、監督脚本シュレイダー)のほうが好みですね。