『ながい窖』は以前にも古い単行本を取り寄せて読んだけど、なんで消えたのかなあ。この特定の一篇だけに限って永遠に存在を抹消するほどの理由があるとは俺には思えなかった。
https://trashbag.tistory.com/209
手塚治虫の漫画には日本の中国侵略や在日中国人に対する差別問題がよく描かれていると思っているのだけど、朝鮮支配や在日朝鮮人に関するテーマのものは見覚えがないよな?と思ってちょっと調べたらあるようでした。
しかし全集などからは完全に排除されているようです。これは許しがたい。ぜひ読まれるべきだと思うのですが。
https://chogo28.blog/what-is-zainichi-drawn-by-osamu-tezuka/
『一輝まんだら』は義和団の乱に参加した中国人女性を主人公にして当時中国(清)国内や日本に亡命していた革命派、それを支援するという日本の民族派団体(現代にもこのような図式はありますね)と日本社会での差別、帝国主義が強化されていくさまなどを描いているので在日中国人のキャラクターが多い。
北一輝も主人公ということになっているのでこの後北がシンパとして中国革命同盟会に入ったり226事件で処刑されるまでは描くつもりがあったのだろうけど、日露戦争のあたりで中断されて未完になっている。
完結していれば『アドルフに告ぐ』のような位置付けになった作品かとも思うのですが、残念です。
「ながい窖」は数年前入手して読みましたが、なぜ唯一これ“だけ”が早々に抹消されたのか(所収の短編集「空気の底」は生前含め何度も刊行し直されているのに「ながい窖」だけは最初のバージョンにしか入っていない)、正直、読んでもよくわかりませんでした。何かご本人が納得いかない点でもあったのかなあ
QT: https://mastodon.social/@Salamander_k/113332451419343149 [参照]
https://fedibird.com/@sudatak/111005888564683162 [参照]