2023年ヒューゴー賞の統計が発表されて、なぜか正当な理由なく「対象外」となった候補者がいるということで、中国側からの規制なのか自主的な規制なのかみたいな話が出てざわついているみたい。『鋼鉄紅女』のシーラン・ジェイ・ジャオもアスタウンディング新人賞で対象外となったらしい。 https://file770.com/2023-hugo-nomination-report-has-unexplained-ineligibility-rulings-also-reveals-who-declined/
この件、古沢嘉通氏が追ってくれていた。 https://twitter.com/frswy/status/1749994831894737058
面倒な事態になってるなーと思うものの、これを面倒で片づけてしまうのも駄目だよなー。とはいえ、この手の業界騒動を逐一追うと疲弊するだけなのも知っているので……。
なお、この方の記事がかなり網羅していて、今見たらここ数日でめちゃくちゃ追記(各所へのリンク)が増えている。
https://corabuhlert.com/2024/01/21/the-2023-hugo-nomination-statistics-have-finally-been-release-and-we-have-questions/
騒動をちらちら眺めていたけど、ついに内部関係者からの情報提供が出て、それを基に候補者でもあったライターのChris M. Barkleyと作家のJason Sanfordが共同でまとめたレポートが出た。
https://file770.com/the-2023-hugo-awards-a-report-on-censorship-and-exclusion/
結論としては自己検閲だったということで、候補者の過去の言動や政治傾向が調査されていたと。また、中国側でも出版社による自己検閲があったらしいことが書かれている。下手するとヒューゴー賞自体の存続を揺るがすスキャンダルになってしまった……。
「中国政府のせいだけで、このようなことが起こったと信じている人があまりにも多いので、もう一度言わせてほしい。米国とカナダの委員がヒューゴー賞の検閲に協力したようだ!」
「私の意見では、McCarty氏ら西側の委員たちは、成都ワールドコン運営委員会や彼らと協力する中国の管理者たちに取り入ることで、自分たちで候補者を調査し裁定すれば、中国共産党当局者、検閲委員会のメンバー、または治安機関による直接的な検閲行為を阻止できると考えたのだと思う」