ずっと気になってた『ノベンバー』観た。聖なる12月を迎える前のノベンバー。てことで、まず「西洋中世の罪と罰 亡霊の社会史」(阿部謹也著)で読んだキリスト教以前の亡者亡霊観(天国と地獄の概念がなくて死者が裁かれないし、亡霊もイキイキと荒っぽい)と色々結びついた。
皺や髪の毛やレースまでくっきり鮮やかで、光と影が同じくらい強い高精細度な画面がすごいんだけど、これはモノクロでないとね、って白と黒とそのあわいの見せ方がわかりやすい。魂と愛と罪悪感、儚さ可笑しさ過剰さが渾然一体。あらかじめ想像してたのとは違う面白さだった。