国立歴史民俗博物館(歴博)の企画展「陰陽師とは何者か -うらない、まじない、こよみをつくる-」へ行った。なかなか行けなくて、会期終了間際に滑り込みとなった。行ってよかった!
説明が豊富で大満足の展示だった。
本展は科研費の研究成果発表でもあり学術的要素が強く、かつ文書資料がほとんど。
伊達政宗が願主となった都状案(家康と秀忠が政宗に危害を加えないように。政宗自著署名あり)や綱吉朱印状、まじない書、呪符かわらけ、新発見の紙背文書などなど、貴重な資料の数々を見ることができて感動した。
図録も図録というよりは学術資料で、326頁もあり読み応え十分だった。
東京天文台(現・国立天文台)が三鷹に移転して、来年で100年。
合ってた。
三鷹キャンパスには何回か行った。緑が多くていいところだと思う。見学もできるし。
https://www.nao.ac.jp/about-naoj/organization/history.html
現代のフィクションでありがちな設定と、実際の陰陽師のやっていたことは違いますよと、はっきり説明されていたのもよかった。研究者らしい姿勢だと感じた。
中高生以上にはいい展示だったと思うが、小さな子供さんは退屈そうにしていた。中学生にもちょっと難しいかもしれない。道具はあまりなくてほとんどが文書展示と、若干論文調の説明パネルだからなあ…。
たまにアニメキャラみたいな陰陽師キャラがひとこと説明するパネルがあったけど、数は少ない。
歴博が大学共同利用機関法人で、今回は科研費関連展示でその特性が強い。ということを理解して行った場合は満足度が高いが、よりエンタメ性を求めていた場合はきついかも。
あと、近くにいた年配の方は、説明パネルの文字が全然読めなくてわからない!とこぼしていた。確かに、照明の暗さとやや薄めの色の明朝体だと見にくいかもしれない。