Lit Hub記事より、Nicer Oddsのノーベル文学賞予想オッズ。
※記事本文が出だしから間違っているけど…(^^; 今日授与されるんじゃない、受賞者発表だけ。授賞式はノーベル命日の12月10日。
📸https://lithub.com/here-are-the-bookies-odds-for-the-2023-nobel-prize-in-literature/
発表まであと2時間ちょい
こういうのしか見つからない
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000002-I6828968-00
国立国会図書館書誌ID6828968
ノルウェー語分からないし英語で読むしかないな!
https://www.nobelprize.org/prizes/literature/2023/press-release/
ヨン・フォッセのインタビュー収録の和書が図書館にあったので借りて読んだ。
ますます作品を読みたくなった。邦訳されるといいなあ…。
感想は別途。
『北欧の舞台芸術』収録:ヨン・フォッセインタビュー内容②
続き。
本項後半で特に気になったのは、地域性に含まれる2つの要素だった。
その1つは言語。
ノルウェーの言語問題は複雑らしい。オスローを中心としたボークモール(一般言語)と、ニューノルシュク(新ノルウェー語)という、大きく2つの言語があるそうだ。後者は19世紀に言語学者が西海岸の方言を集め、古いノルウェー語と融合させて作った書き言葉。地域の人々は話し言葉では方言、共通の書き言葉はニューノルシュクを使うとのこと。
フォッセはニューノルシュクで書く。これが比較的新しい人工言語であるという作為性が、彼の演劇表現にマッチしているんだという。
…これは翻訳が難しそうだ!
もう1つの要素は、フィヨルド。
彼の住む西海岸ではどの家庭にも必ず船乗りや漁師がいて、生活はこの海なしには考えられない。
彼は海を背景ではなく人間との関係性として描いており、よくボートで沖へ行くとのことだ。海を見ないと心が落ち着かないが、沖では生と死の両者の区別がつかなくなるという。
ほかの海では駄目で、暗いフィヨルドでないと一行も書けないそうだ。
フォッセ曰く、
"「ユニヴァーサル、すなわち普遍性」に到達するためには、「ローカル性」を重視することだよ"(p.205-206)
『北欧の舞台芸術』収録:ヨン・フォッセインタビュー内容
毛利三彌・立木燁子編著、三元社。
これまで知らなかった面白い人物のインタビューを読むのはわくわくする。
ノルウェーのヨン・フォッセは今年のノーベル文学賞に決まったが、邦訳がなく英訳洋書も書店入荷待ち。ノーベル文学賞のプレスリリースを読んで興味をひかれ、図書館で検索して唯一出てきた本書を借りてきた。
本書によると、彼の作風は「簡単な言葉、テーマの反復・重層、頻繁な「間」、特殊なリズム(中略)音楽の作曲にも似た"数学的フォルム"」という(p.196 )。劇作家としてノーベル委員会に紹介されていたが、彼自身は自らを詩人と断言しているらしい。
インタビューによると、彼の作品の登場人物は名前がなく、年齢職業不明でもある。それは個々の人々の性格や生き方を分析したり、ストーリーを語ったりすることに興味がないためだという。
では何に焦点を当てているかというと、「人間のコミュニケーションの磁場におけるエネルギー、ダイナミズム」あるいは「人間相互間に横たわるその空間、そこにおける力学」(p.200)で、だから前述のように言葉の「間」や、リズムなどに意味を持たせているようだ。
文字数制限で書ききれないので、続きはまた。
さっきも言ったけど、早く作品を読みたい!