ある画家の画集につけられた帯に「日本のアール・ブリュット」と書かれていて、気にも留めてなかったとはいえ釈然としないなあと本人がぼやいているのを見かけた。
本人にはそんな自意識など当然ないだろうし、作品を見る僕もそんな感覚なんて持ってなかったから、急に匕首を肌に当てられて、その刃の冷たさにはっとしたような気分でいる。
この画家は櫛野展正さんとは関係ないけど、櫛野さんが誰かを取り上げるとすぐにNHKがネタにして擦ってくるってのもあったし。
なんかアウトサーダー・アートだのアール・ブリュットって金になるんかね。あるいは障害者支援とでも思ってるんかな。
冒頭の画家さんのもやもやの霧が、僕にも覆い被さってきた。
これ、自分もそういう扱いして楽しんでる可能性を突きつけられたって意味でもある。