僕がマニラに行ったのは92年。バブルで儲けたおっちゃんたちがしこたま沈没してた時代だ。
所用で別のアジアの国にいたけど、ビザの関係で一度に滞在できる期間が14日しかなくて一旦出国せねばならなかった。で、日本に帰るよりも距離が近かったこともあって、知り合いの沈没おじさんを頼りにフィリピンに向かったのだった。
村上龍に散々焚き付けられて、東洋一と言われていたマニラ湾の夕陽を拝むべくベイサイドのウィークリーアパートメントを取り、満を持した夕方。ベランダに駆け込んだ僕の目に飛び込んできたのが、マニラ湾に浮かんだ死体だった時の僕の気持ちを560字以内で述べたい…が、それはまたいつか。