“沖縄県出身を含む戦没者24万人余を刻銘する「平和の礎」（糸満市）には、1931年の「満州事変」からの犠牲者が刻まれている。この年、日本は権益拡大を図るため中国東北部（満州）への侵略を本格化し、翌32年にはかいらい国家「満州国」がつくられ、沖縄県民も満蒙開拓団や青少年義勇軍として送り込まれた。37年には中国との全面戦争となる「日中戦争」に突入。日本軍は上海や北京、南京など中国の各都市を占領し、住民を虐殺し、沖縄の人々も兵士として動員された。満州事変からの15年戦争は、県民の4人に1人が犠牲となった沖縄戦や原爆投下という悲劇に至る。沖縄を強制的に組み込んだ日本のアジア侵略を見つめる。”
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