メイアビのアニメ黄金郷ちゃんと見たよ
ベラフ、ナナチの新装備になって終わりじゃなかった……!
ヴエコがイルミューイに対する罪悪感の軸とすると、ベラフがイルミューイの子どもたちに対する罪悪感を軸とする役割なのよね、たぶん。
そこで罪悪感と言えばナナチはかなりの罪悪感を抱えているキャラクターであり、それが故にベラフに対応する構成になったのね……という顔をしている。
身体は「成れ果て」、心がボロボロになっても「ベラフから見たヴエコとイルミューイの思い出」だけは手放さなかったベラフと、ナナチが対表現の様相になるのは味わい深いが、作者のナナチへの加虐的な寵愛の深さよ……げっそり。
成れ果ててるベラフと一緒に住んでるひとたちも複数いたけど、かつてのベラフを知っている古い仲間たちなのかな。
あの罪悪感で苦しむ様を見て、それでベラフの近くにいることを選んだのだったら、そりゃナナチの装備作りもするわ……。
というかよ、イルミューイの子どもたちを食べて命を繋いだ「ガンジャ隊」メンバーが、よりにもよってほぼファプタに食われていない気がするんだが。
これは「食った報いとして食われること」という帰結のみで解消される「報い」ではないことを、作者が意図しているのでしょう……。
メイアビのアニメ黄金郷ちゃんと見たよ2
ヴエコが成れ果てなかったのはイルミューイがそれを拒んだことと、ヴエコ自身もヒトの身でイルミューイに償うことを願ったからなのかも知れんけど、ワズキャンはヴエコがファプタに会いに向かう時に「アビスの呪い」を受けることは織り込み済みでしょ。
まじでワズキャンあいつ何をどこまで見ていたの?
私ワズキャンみたいなキャラクターを好む節があるからソワソワしてしまうだろ。
ファプタの声を演じた久野美咲さん、ザファで宮城アンナを演じていらしたが、ファプタが名演すぎて一部台詞が聞き取れなかったことが心残り。
あとマアアさんは何故消えたの?
マジカジャがファプタの身体を動かしている時に食ったの?村の崩壊と共に消えたの?
おいアビス、その揺籃、邪悪な一休さん詰まってんで
「赤ちゃんを産みたい」→産めるけどその赤ちゃんが生きて育つかは別の話です。
汚染聖杯かよ!!!!!ハガレンの深淵の方がまだ話通じるわ!!!(そうだっけ?)
イルミューイの願い(というか何かを願えるような余裕があったのかどうか)が「痛い、苦しい、赤ちゃんを産みたかった」だったとしたら、その赤ちゃんの亡骸が痛みや苦しみを取り除く「薬」になっても……まぁ、そこまでおかしくはないのかもしれない。何せアビスの産物だし。
じゃあおかわり分の願いは?
ワズキャンに突っ込まれた2つめの「欲望の揺籃」は?
「(赤ちゃんを)失いたくない、奪われたくない」にならないか?
だとすれば、成れ果て村が力場を無視した「その中だけは原生生物に脅かされない空間」なのはまだわかる。
自走して、大穴の近くに移動したところ。そこはワズキャンの願い混ざってないか?
それともイルミューイもヴエコとまだ旅を続けたかったのか?
もしくはもう力尽きていたイルミューイという「村」の延命を願ったのがワズキャンだったのか。
そのために原生生物の捕食をして「価値を取り込む」ことになったのか?
「価値を取り込んで延命しろ」がワズキャンが願ったことなのだろうか。
アビスの邪悪な一休さんの揺籃
ベラフがイルミューイの中に入った時には、もうイルミューイの子どもたち(黒)が活動しているように見える。
でもイルミューイと子どもたちから奪った分(食った分)を「精算」した結果が成れ果て化なのはおかしくないか?
いやおかしくないのか?ベラフたちが心も身体も奪って裁いてくれと乞うたんなら、ヒトの頃そのままの心もヒトの肉体も差し出して「精算」しているのかもしれない。
それならワズキャンは何故ヒトの頃のことを覚えているんだろう?という話になる。
ワズキャン的には「奪ってない」と認識しているからだったりする?いやぁ……そういう問題じゃないよな……。
身体は差し出すけど、ココロと記憶は「精算」を回避しているんだろうか。
そもそもワズキャンは「水もどき」の発症も遅かった。
その辺りはワズキャンの固有能力と、自分に使った「欲望の揺籃」の影響なんだろうか。
「ガンジャ隊」のメンバーのみでスタートしてからの成れ果て村がどんなだったか知りたいなぁ。
あの等価交換のシステムの解明も必要性だっただろうし……。ベラフはもう最初から引きこもりになっていたのかとか。
隊のメンバー以外が辿り着いた時、初期メンはどんな気持ちだったのか。辿り着いたものたちは村の仕組みを知った上で中に入ったのか。
謎だらけ。
成れ果て村の理
いややっぱり村に入るにあたって提供するものは「任意」かもしれん!(風呂上がりパンイチの叫び)。
あの村、めちゃくちゃ驚いたのよ。 自身に嘘をついているつもりはないにせよ、不誠実なやり方で散々他のものの肉体や生命や意思を加工して利用している5層の後だから、「他のものの価値を傷付けたり奪うことの罪は大きい」という村の決まりごとが本当に衝撃だった。
この作品でそんな価値観を耳にすると思っていなかった。
ベラフは「骨も心も」と言っていた。
イルミューイもベラフのことは嫌ってはいなかったろうし、ベラフに命ごと全て差し出されて、それだけの価値があの姿になったのかもしれない。
ベラフ自身からもイルミューイとヴエコの思い出だけは渡さなかったという台詞もあったし、もしかすると子守唄はイルミューイに習ったのものだったのかな……。
マジカジャもムーギィさんも共用語を忘れていない。ムーギィさんは過去の記憶もある。
成れ果て村は勝手に他のものから奪うことをよしとしないなら、記憶の価値変換は任意なんじゃないだろうか。
ヴエコは失神していたことと、イルミューイの感情から「何も奪われていない」のかもしれない。
成れ果て村の価値
経年で色々なことを忘れた村びとも多いだろうけれど、各々が価値としているものごとは村に来る前に好んでいたものや執着していたものなのかな、と思う。
ムーギィさんはご飯をふるまうことが好きだったから、自分の価値として食堂をやっている、石職人はそれはもう石加工が好きでたまらなかったんだろうし……なんで村と一体化してるのかは謎だけど……。
マジカジャは……匂いにものすごく興味があったのかな……。宿屋を営む(他のものを休ませる?)価値……ぬいぐるみを集める?価値……?
欲望と隣合わせの価値を、イルミューイと子どもたちは、奪い傷付けることをよしとしなかった。そりゃそうだよな……自分がされて嫌だったことなんだから。
ベラフは全部差し出しちゃったから、罪悪感の源である「イルミューイの子どもたちを食べてしまったこと」が残されてしまっていたのかもしれない。村からの受け取り拒否。
その結果が喫ミーティは……ほんと……そういうの好きだね作者……。
きっとヴエコとは違う形で罪と思い出を忘れずにいたんだね、ベラフは。
ワズキャンの価値は「冒険を諦めない」「やるだけやる」なんだろうけど自分はもう村から出られないし、リコたちが現れて、村を壊してファプタごと先に進ませることを選んだ……ってことだろうか。胆力が白笛級。
メイアビのアニメ黄金郷ちゃんと見たよ2.5
あ、マアアさんはあれか。村の外の力場に触れて消えたのかな。
ヴエコを階段から下に落とした単眼のひとは古参の仲間だったね。