出てた。
舞台は東北の山間に移ったけれども、人のつながりは良くも悪くも鎌倉とも東京とも続いていて、吉田秋生の作品の中の時間は続いている。久々に会う仲の良いいとこと会わなかった間の話をするような読中感。
物心ついた頃から読み始めて、絶えず今も読み続けている漫画家って吉田秋生くらいしかいないんじゃないのかな。初めて読んだのは小学生の時のカリフォルニア物語だったけど、必ずと言っていいほど吉田秋生の作品にはお葬式の場面が出て来るのだけど、良くも悪くも人の死に目の際に現れる様々なことがちゃんと表現されていて、自分が思ったことも特別なことではなかったのか、という安心感があった。
本作主人公の和樹の義姉としてモブで時折現れるすず(海街diary)の語りのページに、お姉ちゃんたちがそれぞれにあの時のあの人と家庭を持ったんだ!というひとコマが挟まれていて胸熱。