やっぱこれなんじゃないですかね。
重要な歴史や文脈を無視して、ある文化圏の文化的な要素をほかの文化圏の人が私物化する事象を「文化盗用」と呼ぶ。定義上、ここでの「文化」は必ずしも先住民族の文化だけを意味しない。とはいえ、とりわけ先住民族の文化を考えるうえで、この概念を理解することは肝要だ。文化盗用批判への反論として、その文化への愛着や憧憬から発する行為だという言い分がある。それに対して、北原モコットゥナㇱは「アイヌを『好意的に見る』ことと『好奇の目で見る』ことの境界は曖昧」(石原真衣編『記号化される先住民/女性/子ども』青土社、2022年、37頁)だと指摘する。先住民族の文化と関わるとき、いつも念頭に置かれるべき指摘だとぼくは思う。(引用)
https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/hiroki-yamamoto-essay-03-202405