”私が入管に就職した1994年、4月の半ばぐらいに収容所の見学に行ったのですが、刑務所の様な鉄格子の収容施設の中に色々な国の人が何人かいました。それを見たときにとてもショックを受けて、映画『猿の惑星』の場面を私は思い出しました。そう言うと、みんな勘違いして「外国人を猿に例えるなんて、人権感覚どうなってるんだ」と言われるのですが、猿の惑星で収容されていたのは人間の方で、猿が収容しているんですよ。入管でも、多国籍の人間が収容されていて、母国語で話しかけてくるけど入管側には通じない。それを見て『猿の惑星』と一緒で、そのうちに感覚が鈍ってきて、自分たちは彼らを支配してるんだと考えるようになってしまいかねないと感じました。”