1930年代のドイツでの national socialism (ナチズム) の台頭は,ドイツの第一次世界大戦での敗戦による卑辱感のようなものも背景にあったのだろうが,もっと大きな原動力は,ドイツ国内の都会対田舎の対立とそれを悪用した政治,という流れだったのだと思う.今,Tom Schaller と Paul Waldman の White Rural Rage を読み初めているのだが,現代のアメリカで起りかけている,危険な動きは,やはり同じような種類の都会対田舎の対立なのだろう,もちろんこれは,この著者たちに指摘されるまでもなく,一目瞭然とも思えるが.しかし,このドイツの名前を持つ著者たちは,アメリカの現代の動向をナチズムの台頭とは比較していないようだ.ドイツに関しては,現在の AfD についての言及はあるようだが.