池のほとりで本を読む、このあいだもやったんだけど油断してて、なんの薬もなしにマスクを外して花粉をしこたま吸い込んだせいで二日ほど体調が怪しかった。
目の前を犬たちが散歩し、背後をランナーが走り抜けていく。ほとんどの犬はわたしに興味がないが、ときどき近寄ってこようとするのもいる。しかしわたしは本を読んでいるので、できるだけ無視をする。カモの雛らしき小さな水鳥が一羽で水面に浮かび、小さく鳴く。カラスがそばを滑空している。親は、親はどこなのか? しかしわたしは本を読んでいる。ほんの数分、本に集中しているうちに雛はいなくなり、カラスもどこかへ行った。親に会えただろうか。