蜂本みさ「せんねんまんねん」ネタバレ感想 なんにも知らないならBTのリンクから飛んで作品を読んだほうがいいよ! 9千字強の短めの小説ですし!
蜂本みさ「せんねんまんねん」 VG+ (バゴプラ)
https://virtualgorillaplus.com/stories/sennenmannen/
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事前にツイッターでこの作品が戦争の話であるという情報を得てしまっていて、読み終わったいま後悔しているので、題名でよく注意喚起しときました。
おもしろいのはもちろん、二人が相手の状況を理解していく行程に引き込まれ、横で盗み聞きしているような気すらしました。もうわたしは現代ではいい大人だからね、こんなことやめれるように行動したいよ。鶴も亀もフィクション上ですら安心して生きていてほしかった。こういうフィクションを読んで、ありそうで怖い、と思うような世界であってほしくない。
わたしは東京の生まれ育ちで、大阪の人の喋り方の変移を意識したことがなく、しかし文字にされたものを読むと、1945年頃の人である鶴ちゃんのほうを「わかりやすく大阪弁だ!」と思ってるんですよね。おそらく他の方言では昔と今を比較できるほどの情報が(わたしには、そして多くの読者にも)なくて、この仕掛けにピンとこなかっただろうと思う。