やっと読んだ。ファイヤウォールならぬ「ペイウォール」(有料の壁)。「壁」という言葉で状態がイメージしやすくなる。
「インターネットが普及する前、情報はタダではなかったし、それが当然だという感覚があった。新聞の売店はどこにでもあり、1部25セントで買えた。その新聞は自分一人が読むだけのものではなく、喫茶店や電車の中で読んだ後は、次に読む人のために置いていくものだった。雑誌も同じだ。」
「デジタルニュースの消費者は3通りに分類できる。第一が、複数の高級報道媒体に年間数百~数千ドルの購読料を払う少数エリートのグループ。第二が、1〜3つの報道媒体を購読するやや大きなグループ。そして第三に、情報に対価を払わない、もしくは払えない、約80%の米国人。」
「プラットフォーマーは報道ではなく、エンゲージメントが商売。ニュースは、ダンス動画やチョコレートチップクッキーのレシピ、広く耳目を集める陰謀論ほどにはエンゲージメントに貢献しない。これが彼らの理屈だ。」
こう来て、では誰もが良質な情報にアクセス出来るようになるにはどうしたらいいか、という問いに立憲民主主義と憲法の理念に立ち戻って責務を果たせと閉じる。
基本的なこと、真面目なことが今いちばん大事なのだなと思う。