破瓜の痛みを知りたい清光♀の則清……
すんごいよかった。
ふかふかのベッドで昨夜の情事を思い起こして、清光は悩ましげな溜め息をついた。
ものすんごくよかった。
これまで試した誰よりも…。
だけどやっぱり、最後までを許すのは怖くて逃げてしまった。
そんな清光を、男は笑って許した。
今までの男たちとは違う反応だった。それだけで胸がきゅんとした。
この男の、愛がほしい。
布団の端を握りしめて、清光は決意した。
絶対にこの男をものにしてやる。
これまで培ってきたすべてでもって絡め取り、愛を勝ち取る。そうして自分は、最高の経験を手に入れるのだ。
静かに闘志を燃やす清光には全く気付かずに、「一大決心の結果」であるこの男――一文字則宗は、すやすやと子どものように眠るのだった。