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去年北海道でシャクシャインの立像を見た。案内してくれた方によると、古い立像は勇ましく顔の彫りも深かったと仰っていた。すぐさま検索すると確かに顔つきや動きが大きく変わり、与える印象が全く違う事に気づく。
顔は若干和人に寄せられ、動作はまるで「歓迎」しているようにも見えた。
NPO法人新ひだかアイヌ協会が監修・制作したと引用した記事に書かれているが、これだけでアイヌが作成したとなるかはわからないなと思った。
当事者の怒りは年々薄れ、その倍以上のスピードで日本人はより図々しくなる。それは沖縄も同じ。
そうするとこのような歴史修正が様々な場所でこっそり行われる。怒りを表せば「不寛容」と言われ、感謝を示せば「同意」と看做される人びとに決定権があったとは思えない。
皇国のために殉ぜよとウチナーンチュに命を差し出すよう命じた島田叡(沖縄戦時の知事)は、映画『島守の塔』(五十嵐匠監督)で住民に生き抜けと言った英雄のように描かれた。
突き上げた拳は勝手に下ろされ、凄惨な沖縄戦でさえも「日本人救世主」物語へとすりかえられてゆく。これが「美しい」日本の実態。