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中国と処理水のモニタリング体制構築で折り合えたようです。

岸田さん、処理水放出が引き起こした課題について、きちんと道筋をつけていったということで、高く評価できる成果なのではないでしょうか。

それから、これはIAEAのいい使い方だと思います。国内で問題をごまかすために権威を振りかざすのは賛成しませんが、こういう国際交渉的なやり取りで使うぶんにはいいと思います。

「新たな監視体制はIAEAの枠組みの下で日本の主権と調査の客観性、他国との公平性も確保できる。中国の主張にも応える内容として関係国・機関で折り合ったもようだ。20日にも合意文書を発表する。」

中国、水産物禁輸緩和に前進 原発処理水監視に参加へ
nikkei.com/article/DGXZQOUA19D

他の報道では、水産物輸入再開に向けて最終調整が進められているとまで書いてあるものもあります。

再開ができれば、大きな成果だと思います。

個人的にも、再開ができれば、福島が極右の聖地にならずに済むので、ありがたいです。

「これを踏まえ、中国側との間で日本産水産物の輸入を再開させる方向で最終調整が進められています。」

処理水 モニタリング拡充の方針 輸入再開へ中国側と最終調整
www3.nhk.or.jp/news/html/20240

ここのところの岸田政権の動きをみていると、自民党の新総裁⇨新総理大臣になったあとに、やっぱり岸田さんの方がよかったんじゃ…、という流れになるような気もします。

読売の記事では、中国のみならず各国の分析機関が加わるということなので、これは、日本側にも透明性が増すということで、国内的も国外的にもメリットがある、いい案だと思います。

海外の分析機関を調査に加えておけば、海外発で処理水についての不正確な報道があった時に、海外の分析機関から正しい情報を出してもらうことが可能になるため、風評対策としても非常に効果の高い、非常によい方法だと思います。

「IAEAは、放出直前の処理水の安全性を検査している。新たな対応として、中国を含めた各国の分析機関を加えて監視態勢を拡充する案が有力となっている。」

中国が日本産水産物の輸入再開へ…日中両政府、処理水の海洋放出巡る対立解消で一致
yomiuri.co.jp/world/20240920-O

外国の環境団体や市民団体とやり取りをすることがあるのですが、その際に非常に困るのが、「生データはどこにあるんだ」と尋ねられることです。

東電や環境省のモニタリングサイトにいけば、煩雑な情報のなかから日本語の委員会資料のPDFなどは見つけられなくはないのですが、英語になっていないため、サイトの複雑な構成からしても海外の人がかんたんに生データを確認できるようになっていません。

処理水ポータルサイトは、紹介したところ、(予想通り)安全アピール一色の広告代理店臭がかえって不信感を助長したようで、「あそこは生データを公開してない。彼らは意図的に隠しているのではないか」と逆に詰められてしまった、という経験があります。(実際に、処理水ポータルサイトに生データは掲載していません。)

外国には高い専門性をもった市民団体グループもあり、そういうグループから見れば、生データのない情報サイトは、たんなる東電と政府の広報に過ぎず、信頼に値するものではない、ということだと思います。

そういう点からいえば、海外の分析機関に、英語での生データをわかりやすくどんどん掲載していただくようにした方がいいと思います。

これまでに報じられているどおりの体制で輸出再開まで漕ぎ着けたら、原発事故後の政府対応のなかで、数少ない好事例になると思います。

他の好事例としては、処理水放出前の農水省の風評についての市場調査と、それをいかした流通側への働きかけだと思います。

環境省の広告代理店+IAEAお墨付き作戦はいいところはなにもありませんが、他の省庁に多少はあったいいところは少しも参考にしていないというのもそのダメさを示していると思います。

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